C型急性肝炎は、ウイルスに感染してからおよそ40日前後で発病します。
症状は全身のだるさ、食欲不振、そして黄疸がおもなものとなります。
しかしC型肝炎ウイルスに感染し、急性肝炎を引きおこした人でも4割は自覚症状がありません。
ここではC型急性肝炎の症状と経過、その3つのパターンについて解説します。
1つめが免疫反応により自然治癒するパターン。
血液中からC型肝炎ウイルスが完全に排除され、肝炎が治ってしまいます。
B型肝炎に多く見られるパターンですが、C型肝炎でも約25%の患者は3ヶ月ほどで治ります。
治りにくいとされるC型肝炎でもウイルス量が少ない患者さんや、免疫力が強い患者さんは自然治癒してしまうのです。
2つめがウイルスの排除に失敗し、肝機能検査のGOT(AST)やGPT(ALT)の数値が高くなるパターン。
GOTとGPTは共に肝細胞の中にある酵素で、血液検査でこの数値を見ることで肝炎の状態がわかります。
C型急性肝炎の特徴は自覚症状がないのに、GOTやGPTの数値が上下を繰り返すことです。
GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)の正常値は、10~30IU/l。
GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)の正常値が、5~42IU/l。
これらの数値は初期には500や1000を超えます。
この数値が高ければ肝細胞が破壊されている可能性が高く、多くの場合そのまま慢性肝炎へ移行します。
3つめが同じくウイルスの排除に失敗したものの、肝機能の検査値にほとんど異常が見られないパターンです。
もちろんウイルスは存在しているのですが、自覚症状はありません。
日本ではこのような無症候性キャリアと呼ばれるC型肝炎ウイルス感染者が70万人もいると言われています。
なぜ無症候性キャリアになるかはいまのところわかっていません。
急性肝炎を起こした患者の7割は将来的に慢性肝炎になり、肝硬変、肝ガンへと移行します。
慢性肝炎から肝硬変になるまでおよそ20年、肝ガンまでだとおおむね30年かかります。
その間にできればインターフェロン療法などでウイルスを排除し、根治することを目指します。
しかしたとえ根治にまで至らなくても、その期間をできるだけ長くし、肝炎を悪化させない取り組みが大切となります。